FP1―オフイス21 [エフピーワンオフイスニジュウイチ] の日記
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明けましてお目出度う御座います。・・・友人[シンガポール]よりの新年のメッセ-ジです!
2017.01.03
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良き新年をお迎えのことと思います。 一年を振り返る言葉として、
『変化の多い年』という形容が常態化している昨今ではありますが、
昨年は変化際立つものがありました。
金融業界でも全く予想と異なる現象・イベントをブラック・スワン(黒鳥)と
呼んでいますが、昨年は大きな黒鳥が2羽出現しました。 6月末の英国でのBrexit、そして11月のトランプ次期大統領の選出、
いずれも金融経済外の要因でしたが、
その影響は瞬く間に経済・金融市場を席捲しました。 英国は19世紀(産業革命の世紀)の代表、
米国は20世紀(金融資本主義の世紀)を代表する
云わば過去の時代を一世風靡した覇権大国でした。
しかし、小生にとっては3つ目のブラック・スワンが一番印象に残ります。 それはトランプ選出後に発生したイベントそのもののでした。
開票当初から取引が開始されていた東京市場では開票が進むにつれ、
トランプ優勢が伝わり全面安(1000円)安で終了、
続いて、アジア市場、欧州では弱含みながら下振れは減衰し、本家のNY市場では全く逆の展開を見せたのはご案内の通りです。
この大逆転ともいうべき市場展開はアメリカ金融資本主義が
未だ健在(健全とは言えないかも知れませんが)である証拠と確信しました。 正にロイターが伝書鳩を駆使して当時の英仏戦争の勝敗を事前に入手し
最初に売りに回ってその他大勢が狼狽売りする中を敢然と買いに回った展開と
同じように見えました。
やはり日本は金融では主導権は取れない、
ならば当面は欧米追随しかない、ならばリスクを管理しながら
欧米が描く金融展開に乗るしかない、、、、、 情けない限りではありますが、現在の小生の実感ではあります。
そしてトランプ就任後の展開ですが、
今まで展開してきたトランプ大逆転相場は第一幕では終わらない、
曲折はあるが暫くは続くと考えての行動が必要かと感じています。
その根拠は(詳しくは調べて居らず恐縮ですが)戦後の米国大統領で
純粋にビジネスマンとして成功と失敗を経験した
初めての人物であるという事実です。 ビジネスはお客様あって初めて成立するもの、
アメリカファーストですからアメリカ国民が一番のお客様としても、
それ以外をすべて敵に回すことは考えにくいと思います。
その証拠として先制パンチを放った中国に対して、
在中米国大使に親中派のアイオワ州知事のブラスタッド氏を、
更に外交を一手に担う国務長官にプーチンはじめ主要産油国と
ハードなビジネスを展開してきた
エクソンモビルCEOを指名する戦略(柔軟?)性をもっていることです。 しかし、トランプ相場を予想するのは危険でもあります。
今年もブラック・スワンはあちこちで飛び立つ気配があります。
従い、常にブラックスワン出現に際しての保険は
掛け捨てを覚悟ででも掛けて置きたいと考えます。
守りながら攻めるべき時・場所では
攻めるというややアクロバット的な対応が必要かもしれません。 今年も心の余裕をもって、変化を楽しみながらモニターしてゆきたいと思います。